音楽SNS的なものを(いつまでも)作っているので沢山音楽サービスを集めて研究しています。今回も前回に引き続き、アーティストが利用することで音楽活動をより豊かにするかもしれないサービスをご紹介します。音楽ファンも楽しめるサービスがいくつかありますので、是非チェックしてみてください。
最後にちょっとした告知があります。実際にクラウドファンディングにチャレンジをしているアーティストにインタビューすることができました。数々のサービスがありますが、実際に利用している方にお話は参考になると思いますので、そちらもご覧いただければと思います。
Bandsintown
好きなアーティストのライブ情報を届けてくれるサービス。登録した(いいね!した)アーティストのライブ情報をメールとFacebookでお知らせしてくれます。この点ではSongkickに似ています。似てるってかほぼ同じですね。スマートフォンアプリとFacebookアプリがあります。アーティスト向けのFacebookページ運用ツールでもあります。プロモーション、マーケティングのFacebookアプリを構築でいます。リンクはアーティストプラットフォームのほうです。
≫Bandsintown | Artist Platform
FanBridge
ランディングページを作成し、ファンにメーリングリストに登録してもらうことでファンとコミュニケーションをとることができます。ソーシャルメディアを利用したエンゲージメントにも力を入れています。アナリティクスも利用することができます。
≫FanBridge
BandPage
Facebookページを運用している方むけ。Facebookで楽曲のストリーミング配信、DL配信、ライブイベントの作成、物販などいろいろできます。Facebookページを運用している多くのアーティストが利用しています。
≫BandPage
FanRx
こちらもFacebookページをカスタマイズできるサービス。ライブの予定を作成したり、音源をアップしたり、ビデオをアップしたりできます。また、ミュージシャン向けのTumblrのブログテーマもあります。サンプルを見ると分かりますが、アーティスト用に機能がいろいろ足されているようです。tumblrテーマは$10か$30です。
≫FanRx
AllMusic
アーティスト向けというわけではないですが、便利なのでご紹介。AllMusicでは楽曲のデータベース。レビュー、クレジット、ランキング、配信先が分かります。
≫AllMusic
WhoSampled
こちらもアーティスト向け、ではないですが参考になりそう。WhoSampledサンプリングやリミックスの元ネタを教えてくれます。音源はYouTubeから。
≫WhoSampled
Kollector
日本はトラッキングされないようですが…Kollectorは自分の曲がいつ、どの国で、どのラジオ局でプレイされたかトラッキングできるサービスです。ロイヤリティ管理もできるみたいです。
≫Kollector
ArtistSignal
毎月、応援したいアーティストに投票し、一番投票が多かったアーティストにお金が支払われるサービス。投票者はFacebookアカウントでログインすることで投票権をもてます。ラジオ機能もあり、たくさんのプレイリストを楽しめます。
≫ArtistSignal
radionomy
1300万人のリスナーを抱えるヨーロッパ発のインターネットラジオ。自分でラジオ局を作って広告収入を得ることができるプラットフォーム。ユーザーは録音、提供されているカタログから音楽のプレイリストを作成、ジャムのアップロード、トークの録音ができます。類似サービスでLIVE365というものもあります。
≫radionomy
ScoreCleaner Notes
スマートフォンに向かってメロディーを口ずさむだけで楽譜にしてくれるアプリらしいです。
「ScoreCleaner Notes」は、メロディーを「聴いて」、それを楽譜として書き出すアプリだ。これを使えば、楽譜を読んだり書いたりする方法を知らなくても、音楽を作曲し、ソーシャルメディアや電子メールで簡単に共有できる。
このアプリにはデスクトップ版があり、そちらは和音による曲も理解して楽譜にできる。MIDIシンセサイザーをコンピューターに接続して使うこのプログラムでは、音の高さと長さの値を割り出して、音楽を自動的に楽譜化する。
楽譜の読み書きがすでにできる人には、さまざまなアレンジを試すことができるシンプルなインターフェイスが用意されている。「これは、さまざまなアレンジの全体像をつかむのにとても役に立つ」と、開発者のひとりであるスヴェン・エンテルは説明する。それぞれのアレンジは出だしの数個の音符で表示される。
このアプリを開発したのは、DoReMIR Music Research社で、同社は現在「iOS」版を提供している。
出典:WIRED
diffusy
誰でも直感的にウェブフライヤーを作成できるサービスです。ライブ告知ページ・ツアーまとめページ・リリース告知ページ・配信告知ページなどがコストゼロで簡単に作成できます。
≫diffusy
SoundCloud
今日ではメジャーとなった楽曲配信サービス。ストリーミングで簡単に聴けます。SNS的な機能もあります。基本はストリーミングですが、楽曲をDLさせることもできます(他の配信サイトに飛ばすこともできます)。有料版はアナリティクスなどのツールが利用できます。他のサイトにプレイヤーを埋め込むことができます。tumblrやFacebookで共有されると、そのまますぐ聴けるので便利ですね。
≫SoundCloud
Bandcamp
こちらも今ではメジャーになってきました。楽曲配信のプラットフォームです。フルストリーミングで試聴できます。無料でも有料でも投げ銭でも配信できます。こちらも他のサイトにプレイヤーを埋め込めるので便利ですね。音楽ファンとしても新しい音楽を掘っていける楽しい場です。bandcampのすすめという日本語でも解説サイトがあります。PayPalが日本でももっと普及するとやりやすいんですけどね。
≫Bandcamp
Sonicbids
プロモーター、ブランドとアーティストをマッチングしてイベントを行うことができます。100カ国以上で40万以上のバンドと3万以上のプロモーターが登録しています。SXSWとパートナーシップを結んでいます。
≫Sonicbids
Indiegogo
オンラインで公開されたアイデアやプロジェクトに対し、賛同者から資金を募ることができるクラウドファンディングサービス。Indiegogoはなかなかメジャーなクラウドファンディングサービスで、クリエイティブ・起業・社会貢献の3つが大きな柱となっています。実はもっともメジャーなKickstarterよりも先にスタートしたサービスです。プロジェクトの事前審査はないらしい。
≫Indiegogo
ZIIBRA
2012年6月にアメリカで始まったクラウドファンディングサービス。音楽活動に特化しています。コミュニティを開設してファンがそこに参加します。Follower、Fan、Backer、Patronといったプランがあり、プランに応じて様々な特典を受け取ることができます。
≫ZIIBRA
PICNIC
インターネットを使って活動するアーティストとファンをつなぐクラウドファンディング・プラットフォーム。日本発のアーティスト向けのクラウドファンディングサービスです。2013年5月の時点で3つのプロジェクトが終了、達成されています。第1弾のfazerockのCD制作プロジェクトは目標金額のを上回る311,000円が1日で集まったとのこと。要注目のサービス。
≫PICNIC
Indiegogoでクラウドファンディングに挑戦するmöscow çlub
前回と今回でアーティストが利用することで音楽活動の幅を広げてくれる深めてくれるかもしれないサービスを紹介しました。では実際に新しいサービスを利用しているアーティストはどのように活用しているのでしょうか。
möscow çlub(モスクワクラブ)というバンドがいます。2011年に結成されたmöscow çlubは国内外で活動しています。彼らはTwitter・Facebook・SoundCloud・Bandcampのほか、PinterestやBehanceといった音楽には関係ないようなメディアまで利用しています。
今回彼らは上で紹介したIndiegogoというクラウドファンディングサービスでLP制作のプロジェクトを立ちあげました。
≫moscow club’s first vinyl LP
様々なソーシャルメディアを運用し、今回クラウドファンディングに挑戦したmöscow çlubを新しい音楽活動のモデルケースとしてインタビューという形でご紹介したいと思います。どういったウェブ戦略をもってソーシャルメディアを運用しているのか、なぜ今回クラウドファンディングに挑戦したのか、など具体的に伺うことができました。是非こちらの記事もあわせてご覧ください。
FOLLOW