SHIBUYA-AX、ラストライブにthe pillows、9mm、WHITE ASHが集結

2014/06/17

KKBOXのほうでニュースとしてライブレポを書いたのですが、書ききれなかったことが多く改めてここでお伝えします。
MusicMonstersSpecial2014

DISK GRAGEが主催するMUSIC MONSTERS SPECIAL 2014 SAYONARA-AXが5月31日SHIBUYA-AXで開催された。その名の通り、2000年12月の開業以来、約14年間にわたり音楽を届けてくれた人気のライブハウスSHIBUYA-AXの営業終了日に合わせた特別イベント。出演はthe pillows、9mm Parabellum Bullet、WHITE ASHとAXの有終の美を飾るに相応しいラインナップ。

結論から先に書くと、3バンドとも噛みしめるようなパフォーマンスがとても印象的で、それぞれが語るAXの思い出に最高にエモい気分になってしまった。

まずJ-WAVEのナビゲーターで音楽番組『TOKYO REAL-EYES』のDJ、藤田琢己がステージに登場。AXのストーリーが語られた。「LUNA SEAが1番ライブをやった場所」というぷち情報も。「今日初めて来た人？」と問いかけるとそこそこ手が上がる。20〜30人以上はいただろうか。藤田は来たくても来れない、最初で最後のAXを楽しもうと会場を煽り、WHITE ASHにつなげる。

WHITE ASH

最初のライブはWHITE ASH。WHITE ASHというバンド名の由来はthe pillowsの同名の曲から。「White Ash」は登場時のSEでもあり、この日も同様。1人ずつおじきをしてステージに登場した。

オープニングは「Crowds」。Arctic Monkeys直系のソリッドなサウンドがUSオルタナの骨太さを加え、タイトで日本的にまとめ上げられている。フロントマンののび太は「ついに来ちゃいましたよ、泣いても笑っても最後のAXですよ！」「悔いのない最強の夜にしようぜ」と持ち前のロックンロールナンバーを連発。

「（AXに）the pillowsのライブも見に来たことがある。AXを埋めるのは1つの目標。」とAX最終日に少し緊張している様子だったが、「9mmもthe pillowsもいると思うと気が楽」と笑った。AXのこけら落としを行ったDragon Ash触れ、「今日武道館だからAshつながりで呼ばれたのかも…」と冗談も。

「普段僕らがやってないこともやりたい。特別な時間を過ごしたい。」と、6曲目にthe pillowsの「White Ash」をカバー。「SEで使っているバンドと同じステージ」と嬉しそう。このカバーはthe pillows結成25周年記念トリビュート盤に収録されている。続いて「Casablanca」、セクシーなグリーンライトに照らされて「Stranger」を披露してライブは終了。シングル「Velocity」でバップよりメジャーデビュー1周年、さらなる躍進と気合いを感じさせた。

ちなみにWHITE ASHはthe pillowsの25周年記念ホールツアーでは広島公演に参加することがアナウンスされている。

セットリスト
01 Crowds
02 Number Ninety Nine
03 Paranoia
04 Velocity
05 Jails
06 White Ash（the pillows）
07 Casablanca
08 Stranger

9mm Parabellum Bullet

続けて9mm Parabellum Bullet。

1曲目の「Answer And Answer」から、「The Revolutionary」「Vampiregirl」と息を付く暇を与えないベスト級のセットリストで客席は熱を帯びていく。滝善充(ギター)、中村和彦(ベース)のサーカスっぷりは相変わらず。

ボーカル/ギターの菅原卓郎は「ライブをやったりライブを見に行ったり、（今日ステージに立てて）とても嬉しく思ってます」「今日は出禁になるつもり。早くthe pillows見たい、待ちきれない」と言ってthe pillowsの「インスタントミュージック」をプレイ。WHITE ASHによるカバーと同じくthe pillowsのトリビュート盤に収録されている曲だ。続けてメロディアスなイントロから徐々に上昇していくエモーショナルな「黒い森の旅人」へ。

「ステージから降りるのが名残惜しい。渋谷のど真ん中の良い所。俺たちは恵まれてた、たくさん良いライブを見たし、ライブをやった。今日ステージに立てて良かった」「STRAIGHTENERとACIDMANのセットの前にセットを置いて…」と思い出を語り、良い話をしすぎてこれじゃ出禁になれないと笑う。「（出禁になるために）悪人にならなければなりません。みんなを悪いところに。いけるか？」と切り裂くようなギターが鳴り響く「Black Market Blues」そして「Discommunication」「光の雨が降る夜に」。ラストの「(teenage)disaster」まで一気に駆け抜けた。「Discommunication」では「わたしはAXの探し物」と歌詞を変える場面も。AXへの想いを絞りだすようなライブだった。

セットリスト
01 Answer And Answer
02 The Revolutionary
03 Vampiregirl
04 インスタントミュージック（the pillows）
05 黒い森の旅人
06 Black Market Blues
07 Discommunication
08 光の雨が降る夜に
09 （teenage）Disaster

the pillows

2012年7月からの「バンドのメンテナンス＆リハビリ」から昨年復帰、今年9月16日にはバンド結成25周年をむかえるthe pillows。「久しぶりじゃないか」と山中さわおの第一声。ライブは「I think I can」からスタート。

山中さわおは「AXは24回目。特別な楽しい時間にしよう、最後までよろしくね。」と語り「Blues Drive Monster」「カーニバル」「サードアイ」「LAST DINOSOUR」と惜しみないセットを披露。「いやーやばいわ、AXがなくなる悲しみより共演者にちやほやされる喜びのほうが勝っている」と笑いを誘い、新曲「About A Rock’n’Roll Band」へ。シンプルで気持ちの入った真っ直ぐなロックンロールナンバー。続けて「ONE LIFE」、最初のサビを観客に任せた「Funny Bunny」。

メンバーが紹介され、それぞれAXの思い出を語る。鈴木淳（ベース）が「リハと本番のあいだにNHKとか代々木公園とかの屋台をひやかしたり。最後まで楽しみたい。」と言うと佐藤シンイチロウは「AXなくなってもフリマはやってんじゃないすか？」とツッコミ。「今日、二階席の人はイスを持ってかえっていいらしい。都市伝説。10時過ぎると延長料金だから終わったらすみやかに出るように」と笑いを誘った。真鍋吉明（ギター）は「去年ワンマンやったときにさよならを言ったつもりだった。決着をつけてかえります」最後に山中さわおが「長きに渡りこのステージとフロアで目には見えない音楽のキャッチボールが行われてきたと想います。感謝をこめて、連れてってやるよこの世のはてまで！」と「この世の果てまで」をプレイ。そして美しく感動的な「HYBRID RAINBOW」、本編ラストはテンポの良いロックチューン「No Substance」。発言した人違ったらすみません。

クラップは鳴り止まず、アンコールは「Swanky Street」でスタート。「誰の記憶にも残らないほど、鮮やかに消えてしまうのも悪くない」という歌詞に、この日ばかりはAXを当てはめてしまう。締めくくりははバンドを象徴するナンバーでもある「Ready Stedy Go!」。金テープが発射され最高のクライマックスをむかえた。

セットリスト
01 I think I can
02 Blues Drive Monster
03 カーニバル
04 The third eye
05 LAST DINOSAUR
06 About A Rock’n’Roll Band
07 ONE LIFE
08 Funny Bunny
09 この世の果てまで
10 ハイブリッドレインボウ
11 No substance
アンコール
12 Swanky Street
13 Ready Steady Go!

スタッフへ花束

the pillowsの終了後、全バンドが再びステージに。そこにAXのスタッフを代表して3名が登場。WHITE ASHのび太は「あらゆるバンドマンにとって聖地、素敵な思い出をありがとうございます」、9mm菅原「忘れません。俺たちAXは永遠に不滅。」、the pillows山中は「狭い音楽業界、またどこかですれ違うと思います。」と1人ずつ語り、スタッフへ花束が贈呈された。スタッフは「心に焼き付けて伝説を再現してもらえれば」「皆さんがいてこそのライブハウス」と言葉につまりながらコメントした。

最後に藤田琢己の提案で「SHIBUYA−AX」「ありがとう！」とコールアンドレスポンス。2000年、AXのこけら落としを行ったDragon Ashの「陽はまたのぼりくりかえす」が会場に流され、14年の歴史に幕を下ろした。SHIBUYA-AXが建っている場所は代々木競技場の駐車場。元々は期間限定の仮設建築としてスタートした。閉館後はすぐに取り壊され、駐車場に戻るという。

ＪＳＣが閉館を決めたのは１２年１０月で、その１年後に開催が決まった２０２０年東京五輪とは直接の関係はないという。直田氏は「周辺は風致地区なのに、ＡＸは景観も悪い。東京五輪を控えたこの時期に閉館するのは、まさに渡りに船」と胸をなで下ろす。

閉館後は直ちに取り壊され、駐車場に戻る。東京五輪では、ハンドボール会場となる代々木競技場の関係者用駐車場になる予定だ

出展：朝日新聞デジタル

読み返すとひでえな。ライブレポってどう書けば良いんですか…どうしたら想像できるんだろ。とにかく最高にエモかったですよ！忘れられないライブの一つになりました。しかしあれですね、ちょうど良い箱がなくなって不便ですね。ZEPPもコーストも遠いし。

KKBOXではセットリストに合わせたプレイリストを用意しているので是非リッスンしてくれ〜
AX、ラストライヴに気鋭のバンドたちが集結 | KKBOX