(追記)
Uncut、Paste、THE FRY、PUBLIC IMAGE REPUBLIC、10,000 TRACK PROFESSIONAL、matsu & take、Nobody Loves Me、を追加しました。
主観で目に止まったものをざっくばらんにまとめました。
その前に、突然ですがぼくの今年ベストトラックは。こちら。
NirvanaとSonic Youthをガレージにぶちこんでシェイクしたらこうなるんじゃないですかね。シングルカットされてない?と思いますが、ってうかCloud Nothingsどれも良かったです。ベストアルバムもCloud Nothingsですね。
オリコンからPichfork、Spotifyまで今年の音楽ランキングまとめ
売り上げベースのオリコンやiTunesから、海外音楽メディアや音楽ブロガーの主観的なランキング、民主的な指標になりうるSpotifyやShazamまでまとめてみました。今後も追加していきます。
オリコン
≫2012年シングルチャート
≫2012年アルバムチャート
≫アーティストトータルセールスTOP5
≫オリコン年間ランキング発表、AKB48がTOP5を独占
結果はご存知の通り。洋楽はAdeleが34位で16万5千万枚の売上(シェネルをJ-POPと認識している)。ランキングがクソと言うつもりはないし、アイドルのビジネスモデルに言及するつもりもない。言いたいのは売上枚数でのランキングというのは、音楽に出会う場として機能していないよね、ということです。
タワーレコード
≫【2012ベストセラーズ】年間チャート大発表 – TOWER RECORDS ONLINE
≫タワレコ2012年間チャート発表、Mr.Childrenが1位を獲得
HMV
≫BEST OF 2012 【HMV年間セールスランキング】
≫HMV 2012年間総合ランキング発表、1位は真夏のSounds good !
ディスクユニオン
≫disk union Indie/Alternative Rock 2012 BEST ALBUMS 発表!
TSUTAYA
≫CDアルバムセル総合ランキング
≫CDアルバムレンタル総合ランキング
≫CDシングルレンタル総合ランキング
≫TSUTAYA セルCD年間ランキング発表、Mr.Childrenがレンタルに続き1位&2位を獲得
≫TSUTAYA CDレンタル年間ランキング発表、アルバム1位&2位はMr.Children
「音楽にお金を使う」では一番ポピュラーであろうTSUTAYA。だって安いんだもん。実際に人気があるアーティストの指標としては参考になるのではなかろうか。
レコチョク
≫年間ランキング2012
≫レコチョク年間ランキング2012発表、安室奈美恵が3部門で1位
シェネルって人、売れてるみたいですね。全く知りませんでした。日本人じゃなかったんですね。日本語で歌ってたらそれはもうJ-POPですね。
mora
Amazon
≫MP3年間ランキング
≫CD年間ランキング
≫Amazon 2012年年間ランキング発表、1位はMr.Children
≫The Best Albums of 2012 CDs
≫The Best Albums of 2012 MP3s
≫Customer Favorites: 100 Best-selling Albums of 2012 CDs
≫Customer Favorites: 100 Best-selling Albums of 2012 MP3s
≫Amazon Picks: the 100 Best Songs of 2012
≫Customer Favorites: 100 Best-selling Songs of 2012
Billboard
≫25 Top Tours
≫米ビルボード誌が「2012年に最もツアーで稼いだミュージシャン TOP25」を発表
≫Hot 100 Songs
≫Billboard 200 Albums
≫Top Artists
Official Charts Company
≫The biggest selling albums of 2012 so far revealed!
≫「2012年に英国で最も売れたアルバム TOP10」を英チャート会社が発表
7digital
iTunes
≫iTUnes Best of 2012
≫iTunesが年間ランキングを発表、1位はシェネル「Believe」
あれ?AKBってダウンロードでも強くね…。iTunesのランキングは洋楽も結構ランクインしてますね。
Nobody Loves Me 新しい音を探し集めるブログ
PUBLIC IMAGE REPUBLIC
matsu & take
10,000 TRACK PROFESSIONAL
≫25 Best Japanese Albums of 2012
The Guardian
≫Best albums and tracks of 2012: readers’ choice
≫Best tracks of 2012: read the full list
Carly Rae JepsenとFrank Ocean強すぎィ!
Uncut
≫Uncut’s Top 75 new albums of 2012
≫Uncut’s Top 30 comps, reissues and box sets of 2012
THE FRY
Sharon Van Ettenはどのメディアも評価が高いですね。素晴らしい出来だと思います。
NME
≫50 Best Albums Of 2012
≫50 Best Tracks Of 2012
≫Album Of 2012 – Reader Poll
≫Albums Of The Year 2012 – One List To Rule Them All
ちなみにThe GuardianとNMEは試聴がSpotifyになっており、英国でのストリーミングサービスの普及がうかがえますね。
exclaim.ca
≫Exclaim!’s Best Albums of 2012: Top 50 Albums of the Year
≫Top 10 Cover Songs of 2012
≫Exclaim!’s Best Albums of 2012: Metal and Hardcore
DROWNED IN SOUND
≫Singles of the Yaer:2012!
≫DiS Staff: #1 Albums of 2012
≫Drowned in Sound’s Favourite Albums of 2012: 100-51
≫Drowned in Sound’s Favourite Albums of 2012: 50-26
≫Drowned in Sound’s Favourite Albums of 2012: 25-6
≫Drowned in Sound’s Favourite Albums of 2012: 5-1
試聴はSpotifyとRdioが埋め込まれています。
Paste
≫The 50 Best Albums of 2012
≫The 50 Best Songs of 2012
Pichfork
≫The Top 50 Albums of 2012
≫The Top 100 Tracks of 2012
≫The Top Music Videos of 2012
≫The Best Album Covers of 2012
≫The Worst Album Covers of 2012
SPIN
≫SPIN’s 50 Best Albums of 2012
≫SPIN’s 40 Best Songs of 2012
≫SPIN’s 20 Best Pop Albums of 2012
≫SPIN’s 20 Best Dance Albums of 2012
≫SPIN’s 20 Best Avant Albums of 2012
≫SPIN’s 20 Best Country Albums of 2012
ちなみにSPINは紙媒体での発行を止め、ウェブマガジンとして運営していくそう。やはり音楽メディアが紙媒体で勝負するのは厳しくなってきているのだろう。
≫米音楽誌SPINが廃刊、ウェブ・マガジンへ移行
spinner
≫The 50 Best Albums of 2012
≫The 50 Best Songs of 2012
≫19 Best Cover Songs of 2012 — Lana Del Rey, Feist, Japandroids, Divine Fits, Cookie Monster & More
COVER ME
≫The Best Cover Songs of 2012
≫The Best Cover Albums of 2012
FACT
≫THE 100 BEST TRACKS OF 2012
≫THE 50 BEST ALBUMS OF 2012
≫THE 50 WORST RECORD SLEEVES OF 2012
Bob Dylanのジャケットはひどいと思ってたんだ…。
FACT、全体的に重いです。ベストアルバムでしたらamassのほうが良いかと。
≫英サイトFACTが「2012年のベスト・アルバム TOP50」を発表
≫THE 50 BEST RECORD SLEEVES OF 2012
STEREOGUM
≫Stereogum’s Top 40 Rap Albums Of 2012
≫Stereogum’s Top 50 Albums Of 2012
Rolling Stone
≫50 BEST ALBUMS OF 2012
≫50 BEST SONGS OF 2012
Spotify
≫Spotify reveals the most streamed songs, albums and artists of 2012. Can you guess what they are?
楽曲を「購入」するのではなく、無料でストリーミングされる=純粋に聞かれる回数のみのランキングとしてSpotifyをご紹介。Gotye最強…。
Shazam
≫Rock the microphone: Shazam unveils the top tagged music of 2012
スマートフォンアプリを起動し、曲を聴かせるとその曲名などを教えてくれるアプリShazam。最も検索された曲=タグが付けられた曲のランキング。
考察
さていかがだったでしょうか。ここまでやっといてあれですけど、すでにまとまってるのあるですね。非常にわかりやすいのでこちらをご覧くださいませ。
≫2012年間チャート/ランキングデータ等まとめ
≫海外メディアの年間ベストまとめ
≫2012年に世界的に大ヒットした洋楽30曲!絶対にあなたも一度は聴いたことがあるはず!
そして少しずれますが、こちらもご参考に。
≫2012年の音楽業界を振り返って〜業界関係者が今年の音楽産業を総括 | Musicman-NET
≫2012年の音楽シーンを振り返り、2013年の未来を見据える特別対談 鹿野 淳×柴 那典
海外音楽メディアをざくっと見た感じ、評価が高いのはFrank Ocean、Fiona Apple、Beach House、Grimes、Kendrick Lamar、Grizzly Bearあたりか。一方でセールスではGotyeやAdele、Carly Rae Jepsen、Rihanna、PSYといったアーティストがトップにランクインしている。日本では、売上だとAKB48、ジャニーズ、ミスチルが強い。ダウンロード、再生回数とその勢いを考えると宇多田ヒカルもトップクラスだろう。Last.fmでは”桜流し”が長いことベストトラックになっているようだし(12月25日時点)。
Adeleは世界で2000万枚以上売ってますが、日本では16万枚。日本でも一応売れてるって解釈でいいんでしょうか。日本でも売れていることをまず知らないですよね。っていうかAdeleが24歳ってことにかなりビックリしてる。
売り上げベースのランキングが、CDを音楽媒体というよりグッズとして扱ったアイドルがトップを独占するというのはなんつうか皮肉な感じがするよね。シングルCD市場の半分くらいアイドルなんじゃなかろうか(去年はAKB48だけでシングル市場の15.46%を占めていた)。AKB48は”スカートひらり”だけ好きです。昭和歌謡っぽくて。どうでもいいけど。
音楽メディアの評価が高いものがセールスでも好調かというとそういうわけでもないよね、ってそらそうだね。ってことは音楽メディアって全然影響力ないの?ないよね。そうだよね。っていうかマス媒体のメディア全体が生き残りを模索していて、その中でまた生き残りをかけて戦っている音楽業界なんてちっぽけなもんなんでしょうね。
しかし欧米だとBBCやTIME誌、上でも紹介したThe Guardian誌など音楽に特化したメディアではないメディアがベストアルバムやディスクレビューを発表していて音楽文化そのもののポジションが日本とは全く違うのだと実感させられます。
また日本の音楽メディアは紹介したようなベストアルバムをネット上でやってくれない(ですよね?)。この時代にネット上ですぐに聴けないというのは単純に機械損失だと思っている。残念でならない。っていうか日本の音楽メディアの立ち位置がよくわからない。
日本において、「CD離れは起きているけど音楽離れは起きていない!」とか言ってる人いますけど、実際のところ音楽自体から離れていくという現象は見られるようで(参考:CD等による音楽鑑賞の行動者率と若者のCD、音楽離れについて)。娯楽の多様化など様々な理由があるのでしょうが、ここでとりあげたいのは「出会う場がない」ということ。
誰が見ても分かるように売り上げベースのランキングはもう新しい音楽に出会う場ではなくて、同じアーティストしかいないムラ。2012年JOYSOUND年間ランキングを見て欲しいのですが、今年の曲がとても少ないことがわかります。カラオケでもチャートでもMステもいつも同じアーティストばかり。コアな音楽ファンじゃない人が新しいアーティストに出会い場ってあるんでしょうか。ストレートな解決策はタイアップやインフルエンサーの起用でしょうか。
Carly Rae Jepsenの”Call me baby”をローラがパロディしたのは記憶に新しいですね。かなり強引な注目の集め方だと思うけど、ターゲット層がローラやモデルたちのファンと被るんでしょうね。
知るキッカケを提供するのは音楽メディアの主な仕事のひとつ。しかし音楽メディアは音楽メディアであるからこそ既存の音楽ファンを越えていかない。音楽SNSの話でも書いたけど、音楽の話ばっかりしてると音楽好きな人だけが集まってクラスタができ、そこから伝搬して行かないんですね。仲間ゴトを越えられない。
そもそも音楽は無くたって生きていけます。ということは音楽体験にお金を払わせる=改めて市場を作るということが今必要になっているということではないでしょうか。以前から述べていますが、音楽で食っていくということは市場を作ることであり、自分はこの行為を完全にビジネスとして認識しています。音楽で食っていきたいなら、の話です。
そのためには既存音楽メディア以外のメディアを「音楽メディア化」していかないといけないと思ってます。音楽を音楽の文脈だけで、かつ孤立した分野として語ることが音楽市場の縮小を招いているのでないかね、と。
自分はTwitterが音楽のインタレストグラフなんで錯覚しそうになりますけど、新しい音楽を探しに行き、それを紹介するなんてのはめちゃくちゃマイノリティな行為。でも彼ら音楽ファンたちは日常に組み込まれた音楽メディアとしての役割を持たすことができるとも思ってて…。
そう思って音楽版BLOGOS的な感じで、既存の音楽ブログを集約しブロガーとそのブログ認知させることで音楽ファンの音楽メディア化、加えて音楽+αで他分野の文脈に音楽を組み込んで日常化ってのを考えています。ってか進めています。
音楽ファンのメディア化っていうのは仲間ゴトを越える、つまり音楽クラスタの中にまたたくさんの音楽クラスタがあるわけですが、その中の音楽ファンを音楽クラスタゴト化させよう、と。まずは。まぁ結局は音楽ファンの仲間ゴトではあるのですが、まずはそこからかな、と。で次に、ファッションや映画はもちろん、スポーツ、アニメ、政治から地域貢献、ガジェットまで幅広いジャンルを音楽と絡めて語ることが音楽体験の日常化への第一歩かなと。
ブログ貸していただける方、ご連絡いただければと思います。アフィとかはそのままでおっけーです。原稿料出せないのでせめても、と。普通にWordPressでコピペ、って感じにしようと思っておりますが、何が良い案がございましたら教えて下さい。同時進行の音楽SNS的なあれの運営費も捻出できたら良いなと思っているので、サイドバーかフッターにアフィとかアドセンスとか入れさせて頂きます…。1月スタート目安です。
当初、11月の予定でしたが、遅れております。何人かのブロガーさんに「ご連絡させていただきます」と言って全く連絡することができず、申し訳ありません。1月には必ず。
そんで、各ランキングを見てすぐにわかることは日本のランキングが特殊であるということですね。ガラパゴス化してますね完全に。これは別に悪いことではないです。欧米がみんな一緒状態なんだとも解釈できる、まぁ日本人英語わっかんねえからな(ライターの柴さんは近年の洋楽の状況をグローバルポップと称している、つまり西洋に限らず世界中で同じものが聴かれているということ)。RANKRのランキングを見てみて欲しい。かなりウケる。今つながらないかも。
ただ、この現状は洋楽ファンとしては寂しいですよね
近年、外タレはフェスオンリー、東京オンリーと以前に比べて来日ライブの頻度が減っているように思います。個人的に印象に残っているのは今年のPaul Wellerのジャパン・ツアー。そのツアーが日本のバンドとのジョイントツアーだったからです。そうしないと客が入らないんでしょう。また日本でも人気がある(と思っていた)Arctic Monkeysは2011年のフジロックでの来日のみで、ジャパン・ツアーは組まれていない。その前に武道館でライブをやっているのにもかかわらず。
単純に寂しくねって思います。洋楽に関しては。洋楽好きなので。なんで好きなのかはわからん。
ただもう洋楽だろうがなんだろうか、新しい音楽に出会える仕組みを作って行かないと市場はどんどん縮小するよ、と。コラムスピンは洋楽が聴かれないってテーマを引っ張ってますけど、問題はそれ以前にあるのではないでしょうか。
そういえば今すごくフェスが増えてます。今作っている音楽SNSがライブにフォーカスしているのでフェスとピックアップしてたんですが、国内で100以上あります。どっからがフェスでどっからが対バンなのか知りませんけどね。データ欲しい人、十分ではありませんが言っていただければ送ります!
なんかこうね、レジャーとしてのフェスというか。町おこしとしてのフェスというか。音楽の文脈だけではないフェスは素敵だと思います。まぁフェスやればファンが集まってくるやろ!と思っているのならそれもそれで安易だなぁって感じもしますけども。
音楽メディアに関しては、ソーシャルメディアとの連動も含め、改めてエントリ書きますので、その際はフィードバックいただければと思います。
っていうことで、diffuser.fmが発表した大晦日に聴きたい10曲を聴きながら年越ししましょうね。
≫Check out 10 Best New Year’s Eve Songs
次は2012年の音楽サービスをまとめようかね。
LiveRing
12月にα版だよーって申し上げておりましたLiveRingというサービス、ぼちぼち進んでおります。こちらも遅れていて申し訳ありません。長い目で…うそちょっぱやでガンバリマス。
ティザー、まだまだご登録できます。お待ちしております。
FOLLOW