時の流れは早く、違法ダウンロード刑事罰化から1年。9月29日にNHKが報じた「違法ダウンロード刑事罰適用1年 売り上げ回復せず」というニュースが話題となり、それに関する記事がいくつか書かれましたようなのでまとめました。ついでにストリーミングや新しいビジネスについての記事もまとめました。(いきなり全然最近じゃないのだけれど。読んだのは最近なので…。)
Tennisの最高なトラックを聴きながら。
2013.06.14
アップルの聴き放題サービス「iTunes Radio」は、音楽制作者を殺すのか (1/4)
ストリーミングで初めて聴き、気に入ったアーティストの楽曲をiTunes Storeで探して購入するユーザーは多くいるようで、米国の調査会社が出した報告(参照リンク)では、「iTunesで楽曲を購入するユーザーの64%がオンラインラジオ(無料のストリーミング)を聞いている」とし、ストリーミングサービスが未知の楽曲の出会いの場として機能し、それがiTunes Storeでのダウンロード販売に結びついていると、結論づけている。
実際、1リスナーとしてSpotifyをヘビーに利用する筆者も、Spotifyをきっかけに気に入りiTunes Storeから購入した楽曲が相当数ある。というか最近は、ほぼこの方法で音楽を購入している。それだけに、この論調には大いに賛同するものだ。
ただ、SpotifyからiTunes Storeへの送客数といった、音楽との出会いから購入に至る相関関係を明確に示す数字の報告が、アグリゲーターからあるわけでない。「あなたの今月の収入はこれだけです」と最終結果がポンと目の前に示されるだけだ。途中のプロセスが「見える化」されていないだけに、「ストリーミングは収入増のチャンス」と手放しで喜べる状況でないことも事実なのだ。
2013.06.28
音楽不況のいま、なぜ過去最高益に?エイベックス決算から得られる教訓
エイベックスの2013年3月期の決算は、実際にすごい業績でした。売上高は前期比177億円(15%)増の1387億円、営業利益は前期比17億円(14%)増の140億円と、ともに創業25年の歴史の中で過去最高を更新したのです。
その原動力は間違いなく映像事業の成長です。売上高の177億円増加を要因分析すると、映像事業が138億円増、マネジメント/ライブ事業が75億円増と、音楽事業の43億円の減少を補って余りある成長を達成しています。同様に、営業利益の17億円増加についても、映像が38億円増、マネジメント/ライブが10億円増と、音楽事業の31億円の減少以上に増加しました。
2013.09.10
世界の音楽市場における日本の存在感と特殊性
次は97年からの売上構成の推移。全体のボリュームは下がっていますが、下げ止まった感もあります。そして音楽配信のシェアが拡大し、CD販売などはシェアを失っています。まぁ当然の流れですね。そんな中で日本は未だに80%もの売上をCD等から得ていて、かつ世界2位の市場があるってのは凄いな。LINEが音楽分野に進出するので、ひょっとしたら日本でも売上構成が変わってくるかもしれませんね。
2013.09.25
「未来は音楽が連れてくる」佐々木俊尚氏 × 榎本幹朗氏 特別対談【前編】
佐々木:僕は音楽業界からすると完全に外側の人間なので、その立場からの意見になりますが、今音楽を知る場所というのがどんどん消滅していて、その消滅とPandoraやSpotifyのような共有サービスが主として使われるまでの間がミッシングリンクになっていると思うんです。
別の例を挙げると、アメリカではすごい勢いで新聞が消滅していて、それにより調査報道や権力監視ができなくなるのではないか、という問題が起きています。いずれはネットメディアが代わりの役割を担うようになるだろうと言われてはいますが、まだそれもごく一部です。新聞からネットメディアに移行する間の空白期の問題がニュースの世界で起きてるいわけです。
国内の音楽もそれと同じで、90年代ぐらいまでは雑誌や音楽番組で情報を仕入れて、ライブやコンサートを聴きに行く/新譜を買うという挙動が普通だったと思うんですけど、最近は気が付いたら自分が好きなミュージシャンがニューアルバムをリリースしたことも知らなかったみたいなことが普通になってしまっています。個人的には、この間トム・ヨークの「アトムス・フォー・ピース」のライブに行きたいなと思っていたけど、気が付いた時には予約がもう終わっていたみたいな(笑)。
2013.09.27
JASRACに聞いてみた:有名アーティストの動画をブログに埋め込んだら使用料を請求されるのか?
というわけで早速、1ユーザーとしてJASRACのネットワーク課にYouTubeとニコニコ動画の利用方法について電話して聞いてみた。それによると……、
動画へのリンクを張るだけなら許諾不要。ただし、埋め込みは、配信の主体がサイト側になるので次の注意が必要
有名アーティストのPVや演奏動画を埋め込む場合、権利者(アーティストや楽曲管理者)の許諾が必要
権利者の許諾があって初めてJASRACも許諾を出せる
がくぜんとした。冒頭で紹介したような有名アーティスト動画の使い方をしたら、アーティスト本人なり、楽曲を管理する出版社なり、レコード会社なりの許諾に加え、JASRACの許諾が必要になるということだ。それを無断で行っていた筆者は他人の権利を著しく侵していることになる。
「浜崎の頃にはCDなくなると思っていた」 松浦勝人社長が激白!“脱音楽”の核心 エイベックスはなぜ変わったか【前編】
――CD市場が落ち込むと感じたのはいつごろでしたか。
売り上げが減ると感じたのは実は1996年ぐらいです。98年に浜崎あゆみがデビューしたのですが、そのときにはCDはますます売れなくなると思っていました。その前のEvery Little Thingのデビューのとき(96年)でもそう思っていた。事実、彼女たちのアルバムでミリオンセラーは1作ですから。その2~3年前の小室哲哉さんの時代がCDのピークですよね。
その5年後あたりから、CDを買うことがオシャレというイメージが大きく変わり、それまでは大型商業施設の1階とかに必ずあったCDショップも減り始めました。インターネットを通してデータでどんどんダウンロードするのが主流になったからです。
2013.10.01
違法ダウンロード刑事罰化から一年後の定点観測について補足してみる(音楽業界はどうヤバくてどうヤバくないかの話 Part.3)
ただ、僕は今よく分からなくなっていることがあって、常々「レコード業界は間口広げるべきだ」と言ってきたわけだけど、広げた口に新規顧客をどう誘導していくかって言うのが見えないのだ。定額制サービスが伸びているのは分かるんだけど、そこにライトユーザーが導かれていく様が想像できなくて、この統計結果を見るに、もしかして新規のユーザーは音楽配信に大して来てなくて定額制サービスに配信で音楽を買っているユーザーがシフトしてるだけでトータルでの配信利用者はトントンだとしたらただのカニバリゼーションじゃないですか、と。それがホントだとしたらこの流れが進むとトータルで見るとマイナスになる可能性すらある。
今まで過渡期だ過渡期だと言われていたけど、なんかいろんな物がいっぺんにやってきましたねというような状態の2013年。じゃあどれからやっていけばいいのかと言われると悩ましいし、短期的には落ち込みを余儀なくされるところなので犯人捜しみたいなのは一旦行われるんだろうなあと思うと後ろ暗い気持ちになるところ。まあ僕は一愛好家として継続的に聞いていくし業界ウォッチはしていくけど、ちょっとこのデータを取ってから悲観的。
因みにミュージシャンは自活する時代という話もあるけど半分くらい賛成かな。その賛意はこういう業界の話も含めもっと自分たちがお金稼いで生きていくことについて自覚的にならないとこれからますます辛くなるよという意味で(その点において最近のメジャーミュージシャンで最も自覚的な例はサカナクションの山口一郎氏だと思う)。その一方で、みんながYouTubeとか直販プラットフォームを駆使して自活するべきだとも思っていないし、新人育成や流通含めた総体としての音楽産業がなくなってもらってはとてもとても困るので(そこには色々非効率やダメな部分はあるけど)、反省して立ち直って頂きたいところ。
2013.10.02
音楽ストリーミングのスポティファイ、「Spotifyフォローボタン」を公開、外部サイトから直接フォローが可能に
Spotifyフォローボタンは、特にアーティストやレコード会社、音楽を使ったマーケティング活動を行う企業にとって、リスナーやポテンシャルの高いユーザーとつながる手段が飛躍的に拡大するチャンスだと思います。これまではメールアドレスやソーシャルのアカウントでフォローしていたのが、直接音楽に関与が高いスポティファイでつながることで、音楽が聴きたい人と音楽を届けたい人を音楽のインタレストグラフでつなげることが容易になります。スポティファイは音楽を聴くだけのツールではなくて、音楽好きとクリエイターをつないでくれるコミュニケーションサービスであることが「Spotifyフォローボタン」で再認識した気がします。
グーグルの定額制音楽サービス「Google Play Music All Access」が新たに7ヶ国で開始
Googleは自社が展開する聴き放題のサブスクリプション型音楽サービス「Google Play Music All Access」を新たに7カ国で提供開始しました。
新しいマーケットは以下の7ヶ国です。
・チェコ
・フィンランド
・ハンガリー
・リヒテンシュタイン
・オランダ
・ロシア
・スイス
2013.10.03
違法ダウンロード刑事罰適用でもソフト売上伸びず…日本レコード協会に見解を聞いてみた
――今回の件で、ネット上では「ユーザーへの締め付けを厳しくしても、売り上げがアップするわけがない」というような批判が散見されますが、これについては?
「日本レコード協会は、“文化を絶やさず膨らませていくという観点では、著作権を無視する行動を放置すると将来的に悪影響を及ぼすのではないか”という考えの元で施策を練っています。ですから、売り上げがどうこうということに関して話せる立場にはありませんし、そもそも“法規制をすればすぐに売り上げが上がるものだ”とも考えておりません。“レコードメーカーが違法行為によって被害を受けている”状態が改善されることと、“売り上げがすぐに上がる”ということをイコールで結ぶのは短絡的ではないでしょうか」
佐々木:そうなんですよ。技術力が圧倒的に高い。UX(ユーザエクスペリエンス)もすばらしいから太刀打ちしようがない。
榎本:UXに関しては、海外のサービスもまだまだです。そこはがんばれば追い抜けるかも知れませんね。
この連載でSpotifyやPandora等のサービス・クォリティを、日本でもつまびらかにしました。海外の一流のサービスと国産の音楽配信が常に比較される状況を創りたかったのです。「このまま海外サービスを締め出し続けて結局、開国することになったらどうなると思いますか?」と問いかけています。
2013.10.04
“見込み違い”はなぜ起きたのか? 音楽の違法DL、罰則化したのに (1/2)
昨年の違法ダウンロード罰則化に際し、反対の論陣を張ったMIAU(インターネットユーザー協会)の小寺信良代表理事(49)は「罰則化の目的は、音楽をCDなどの記録媒体に入れて売る『行き詰まったビジネスモデル』の破綻を、法改正で食い止めようとすることだった。しかし、それは結局達成できなかった」と厳しく指摘する。
「音楽ビジネスは転換期にあり、他国では同じネット配信でも、1曲いくらの販売から定額聴き放題のサービスへと移行している。音楽への支出は固定費ではないし、ヒットチャート入りの曲は必ず聴かないと、という時代でもない。利便性を高めないと、ユーザーは離れていく」
小寺さんはさらに、「音楽業界には『まさか人々が音楽を聴かなくなるはずがない』という大メディア特有の認識のずれがあるのでは」とも話す。それは、テレビや新聞など「○○離れ」と表現される事態が起きている他のメディアにも通じる指摘だろう。音楽業界をめぐる現状は、他のコンテンツ産業にも貴重な他山の石となりそうだ。
Youtubeにない曲は存在しないも同然~曲でお金をとる時代の終わり
このような時代の流れは変えることは無理だと思う。 そうなると他者からの請負音楽作品制作ではなく、 自分の作りたい曲を作って売ってビジネスをするのは、 よっぽど人気のあるごく限られたミュージシャン以外は難しいのではないか。 曲が無料だとしても、ライブやグッズで収入を得るミュージシャンや、 Youtubeの広告収入で食べていけるミュージシャンはいるかもしれないが。
でもそれを音楽文化の衰退とか勘違いするのは筋違い。 多くの人が安価に音楽制作・配信できるようになり、 また多くの人が安価にいろんな音楽を聴けるようになり、 金がないと音楽が楽しめない時代から、 金がなくても音楽が楽しめる時代になれば、 音楽文化は衰退どころか活発になるんじゃないか。 音楽で食えない人が増えたとしても。
それにしても私が遊びの音楽活動ができるのも時代のおかげ。 高いスタジオ費を払わなくても、いろんな楽器を買ったり借りたりする金がなくても、 エンジニアさんに制作費を払えば、曲が作れるわけだし、 作った曲をわざわざCDに焼いて人に配るなんてことしなくても、 Youtubeにアップしておけば、聴きたい人だけが聴けるんだから。
音楽をする上でこんなに楽しい時代はない。 ビジネスとして考えなければ。
いよいよiPhoneでも… Googleの聴き放題定額制音楽サービス「Google Play Music All Access」がiOSアプリで今月後半に登場予定
Googleは、現在Androidで展開している聴き放題のサブスクリプション型音楽サービス「Google Play Music All Access」をiOSアプリとして開発をすすめていることが明らかになりました。
Engadgetが入手した情報によれば、Googleは現在iOSアプリのテストを進めており、今月後半にもロールアウトする予定だそうです。今はアプリ内で発生しているバグの修正にとりかかっているとのことです。
「食と音楽」異色のコラボレーションを提案するサブスクリプション型eコマース「Turntable Kitchen」
ではそもそも、Turntable Kitchenのゴールとは何なのか? それは、食が好きな人に音楽の魅力を、音楽が好きな人に食の魅力を紹介することである。ブログのレシピページを見ていて、「このレシピに合う音楽は●●です」といってリンクが貼られていたら、思わずクリックしてしまうだろうし、その逆も然りだろう。まずはこのブログで食と音楽のコラボレーションの魅力を伝え、そこから自然と「Pairing Box」につなげるという流れができているのだ。
食に関するサブスクリプションサービスはすでに存在する。音楽に関するサブスクリプションサービスもすでに存在する。しかし、この2つをコラボレーションさせたサブスクリプションサービスはおそらくこれが初めてだろう。
2013.10.05
音楽の違法ダウンロード罰則化でも売れないCD
日本レコード協会の考えかたは、ティッシュ配りの彼と同じだ。
違法ダウンロードの数が、市場規模だと勘違いしてしまった。
ミリオンセラーなどとヒットする曲もあるが、ミリオンは100万だから、人口1億人あまりに対して、100人に1人くらいしか買ってないことになる。数十人ほどの友人関係であれば、その中で誰も買っていない場合もあるくらい、わずかな数だ。
だから、ヒット曲といっても、知らない人がいても不思議ではない。
書籍のベストセラーでも同様だ。
「日本の音楽業界も『スポティファイ』上陸を希望していますし、そのために新譜を導入する必要があることもわかっている。ただ、日本の場合は諸外国と違って問題があるのです。海外では『スポティファイ』導入によって音楽業界の売り上げが18%増え、違法ダウンロードが約6分の1に減った国もあります。『スポティファイ』の月額料金は1000円弱で、これは海外のアルバム1枚分の値段と同等。『スポティファイ』を1年間使うと、アルバム12枚分。有料会員が4分の1だから単純計算でアルバム3枚分。もともと世界のレコード産業の売り上げは、年間一人当たりアルバム1・5枚程度といわれていたので、それを超えた『スポティファイ』はCDよりも儲かる仕組みになったんです。しかし、日本は世界一CDが売れる国であると同時に、CDの単価が高い。アルバム1枚平均2200円、デジタルでも1500~2000円なので、『スポティファイ』の月額も相応にしたいところですが、それでは高すぎて有料会員が増えづらいんです。『スポティファイ』は、ちょくちょく上陸の噂は立ってきましたが、この値段設定の問題が、日本になかなか上陸できない本当の理由です」
2013.10.07
イギリスの音楽シーン、2013年はシングルが過去最高に迫る勢いで売れている!
英国音楽の業績をモニターする業界団体Official Charts Companyによれば、英国の音楽業界は2013年はシングルの売上が過去最高に達する勢いで伸びているそうです。
ロビン・シックの「Blurred Lines」と、ダフト・パンクの「Get Lucky」が第3四半期が終了した時点で最も売れたシングルです。「Blurred Lines」は136万ユニット、「Get Lucky」は124万ユニットと英国内での売上は大きく伸びています。
スウェーデン出身で若干24歳ながらすでにスーパースターとなった若手DJ、Aviciiの「Wake Me Up」は2013年で第3位と健闘しており、2013年で最も早く売上が伸びたシングルで7月のリリースから今週で100万ユニットを突破しました。「Wake Me Up」は英国音楽チャートで140番目に100万を売り上げたシングルになります。
YMOと時代を支えたシンセサイザーアーティスト松武秀樹–音楽業界のこれからを語る
松武氏 Spotifyは日本にはそぐわないと思います。まだビジネスモデルが全然できていない。また、音楽業界の中でワクワクしたものをやろうとしている人がいないのが問題でしょう。日本は現場の権利を重んじすぎる傾向があって、まずはそれが原因だと考えています。またアーティストへお金を還元するシステムができてない。
その点ではSpotifyなどはアーティストにかなりの金額を戻そうとしていますね。他にも、違法配信が全ての元凶だとは思っていませんが、音楽がそのものが魅了的なものになっていない、という状況に危機感を持っています。やはり魅力がないのではないか。クールジャパンなどで政府が資金援助をしていろいろやろうとしているが、それは違うのではないか。内需の拡大というか、日本の文化がよければ自然に拡大していくものなので、政府が支援してやることでではないと思っているんです。JASRAC(日本音楽著作権協会)も含め、関連企業や団体が協力し一体となってビジネスモデルを作っていく必要があるでしょう。日本の音楽業界は今鎖国状態で、その状態が開放されればクールジャパンとして自然に外に広がっていくでしょう。
2013.10.08
世界にまたがる師弟対談 高野寛×トッド・ラングレン
トッド:1970年代は石鹸やシリアルを売るのと同じように音楽が作られていた。例えば、自分では「これをシングルにしたい」という曲があっても、マーケティングの会社が事前にターゲットを調査した結果、レーベルからアイデアを却下されたことも何度もありました。でも、そういうやり方をずっとしていたら、MEAT LOAF(トッドがプロデュースを務めたアメリカのロックシンガー)の人気が出ることもなかったろうし、そういうレーベルの考え方が、音楽を低迷させたと思います。音楽から自発性を奪ったら、予測可能で退屈なものになってしまいますからね。
アップル、2014年前半に「iTunes Radio」を英国とカナダ、オーストラリア、ニュージーランドで開始へ。その他の海外展開もすでに計画中
「Pandoraキラー」と呼ばれるアップルのiTunes Radioは、配信に必要なライセンス契約にあたりユニバーサル・レコードやその他のレコード会社と配信に関する契約を直接締結していると言われています。そのためアップルはサービスを展開したい国のレーベルや権利者と直接交渉し、ライセンス料を支払っていきます。
一方Pandoraは、米国政府が設定するライセンス法に基いて運営しているため、米国以外(ただしオーストラリア、ニュージーランドは例外)の国で楽曲を配信する権利を持ち合わせていません。従ってPandoraがサービスを米国外で展開することは、不可能になっています。
iTunes Radioはアップルが発表した新しい「iPhone 5s」と「iPhone 5c」にはデフォルトで搭載されています。また最新のiOS 7のiTunesにもデフォルトで搭載されているため、iOS 7にアップグレードしたiPhone 5やiPadでも「iTunes Radio」を使うことが可能になります。
現在iTunesストアが利用可能な国は世界100ヶ国以上も存在しているため、アップルとしてはiTunes Radioをこれら全ての国で展開することが最も理想的な戦略になります。
アップルによれば、iOS 7発表後わずか5日の間に1100万人がiTunes Radioのユーザーになったそうです。
2013.10.09
「音楽をやめるわけではありません!」 元ソニーのキーマン・竹内成和CFOが語る エイベックスはなぜ変わったか【後編】
――ですが、世界的に見れば「日本のCD市場は世界で1位」という側面もあります。
CDが世界1位というのには、あまり意味がありません。縮小しているのには違いはありませんから。
ですから、我々は企業として成長していくために何が必要か、ここ数年模索してきたわけです。人の音楽の楽しみ方というのは、CDに、ウォークマン、ライブなど色々あります。伝えるものは音楽であっても、楽しみ方は異なる。
そこで進めてきたのが、音楽の「周辺事業」です。CDや音楽配信が落ち込むなかで、なぜうちの業績がひどい状況になっていなかったか、というと周辺事業をやってきたことがまずあります。
2013.10.10
クレオフーガ、音楽特化のライセンス販売とクラウドソーシングサービスを間もなく開始
オーディオストックでは、音楽ライセンスのマーケットプレイスとクラウドソーシングの2つの機能を提供することで、ストック型の音楽ライセンス販売と、制作発注のマッチングをする。クレオフーガがこれまで楽曲投稿コミュニティ「クレオフーガ」などで培った1万人の音楽クリエーターから、音源を購入したり調達したりできるという。
2013.10.14
「音楽を売る」ということの先にあるもの
業界の先行きがどうとかってことよりも、僕が大事に思うのは、クリエイティブに関わる人がちゃんとその報酬を受け取ってハッピーに暮らしていけること。相対化して考えると、CDパッケージというのは(とても優れた)そのための一つのプラットフォームでしかない、とも考えられるわけです。そして、そのことに気付いている人も、沢山いると思う。
そんなわけで。頭を抱えるようなこともあるけど、まだまだ今は過渡期だし、いろんな可能性の種がこの先に芽を出す予感は、相変わらずしているのです。
あと音楽ビジネスではないけど、こちらも。
2013.10.02
さあ、mixiの話をしよう!~ここいらで、mixiが衰退した理由をおさらいしておこう~
2013.10.04
AppleがGoogle Now対抗策としてCueを$40Mあまりで買収
2013.10.05
mixiの衰退の原因は、サービスの内容の問題というより、「寿命がきた」だけ
2013.10.07
ニュースキュレーションアプリ「Gunosy(グノシー)」決算 当期純損失4,522万円
これすごく良かった。
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