Amazon.comが新たな定額制音楽ストリーミングサービス「Amazon Music Unlimited」の提供を米国で開始した。年内に英国、ドイツ、オーストラリアでも提供される。
Now Streaming: Amazon Music Unlimited | Amazon Media Room: Press Releases
すでにプライム会員向けに提供されている「Prime Music」のカタログは約200万曲だが、新サービスは数千万曲と手作りのプレイリスト、リスナーに合わせたステーションの提供が発表されており、本格的にSpotifyやApple Musicの競合となる。「Prime Music」のサービスは引き続き継続される。
「Amazon Music Unlimited」の利用料金は通常の個人プランが月額9.99ドルで、プライム会員であれば月額7.99ドル。前払いで年額79ドルも選択でき、月額に換算すると6.58ドルと競合サービスよりも安い。同社のスピーカー型音声アシスタント端末「Amazon Echo」「Echo Dot」「Amazon Tap」のいずれかが必要な「Echo Plan」は月額3.99ドル。今後は月額14.99ドル・年額149ドルの家族向けプランも提供される。
通常プランはAmazonのFireをはじめ、iOS、Android、ウェブブラウザ、PC向けアプリで利用可能。
「Amazon Echo」で使用すると、好みアーティストの人気曲や新曲の再生、歌詞による楽曲の検索と再生、年代別、シチュエーション別の音楽プレイリストの再生がボイスコントロールで可能になる。音声アシスタントとして評判の良いデバイスであるが、日本ではまだ発売されていない。すでにPandora、Spotify、iHeartRadio、TuneInが使用できることを売りのひとつとしているが、今後も関係性が維持されるのかは注目だ。
「Amazon Music Unlimited」は6000万人以上のプライム会員に音楽に触れてもらう良いきっかけとなる。大型プレイヤーが出揃い、差異はカタログではなくユーザーエクスペリエンスに移ってきている。音声アシスタントが普及するかどうかは分からないが、すぐにチケットやグッズが購入できるようになれば、ユーザーと音楽の関係性は深まるだろう。
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