最近目にとまった音楽関連の10トピックをご紹介。
YouTube、契約できなかったインディーズレーベルの動画を削除か
YouTube、近日スタートの有料サービスでインディーズレーベルをブロックへ | ITmedia
インディーズレーベル団体、YouTubeの定額制音楽配信を巡り欧州委員会に調査を依頼へ。強引な契約内容にアーティストらが異議 | All Digital Music
YouTube confirms music service, will block holdout labels’ videos within ‘days’ | engadget
YouTube to block indie labels who don’t sign up to new music service | the gurdian
すごい展開になってきました。YouTubeは現在サブスクリプション型音楽ストリーミングサービスを準備しているのですが、一部のインディーズレーベルとの交渉がまとまらず、関連レーベルの動画が近日中にYouTubeから削除されると報道されました。これによってAdel、Arctic Monkeys、Jack White、Vampire Weekendなどの動画が消されるとのこと。XL Recordings、Dominoは契約しなかったんですね。YouTubeはレーベルやミュージシャンに新たな収益源をもたらすと説明していますが、一部報道では、インディーズレーベルにとって不利な条件を提示していたと伝えられています。
インディーズレーベル協会A2IM会長のリッチ・ベングロフ氏は米Billboardに対し、「Rdio、Spotify、Rhapsody(いずれも米国の音楽ストリーミングサービス)をはじめとする約20のサービスはわれわれを(大手レーベルと)公平に扱ってくれるが、YouTubeは明らかに違う。この件について私はFTC(米連邦取引委員会)に申し立てた」と語った。
ITmedia
YouTubeはミュージシャンにとって重要なプロモーションツールのひとつになっていますが、Amazonしかり、絶大な力をもつプラットフォーマーは時に恐ろしい存在になります。
著作権をもつのは誰か
著作権を持つのは誰か ~バンドの曲は誰のもの? | CNET
著書に『著作権とは何か』『著作権の世紀』などがある福井健策氏によるCNETでの連載「18歳からの著作権入門」。第5回は「翻案」と「二次的著作物」についての説明。このシリーズ、改めて知るにはとても良いのでオススメです。
Hostess Club Weekenderの舞台裏
海外バンドの来日はどのように実現する?HCWの舞台裏を探る | CINRA
Hostess Club Weekenderに初年度から携わり、フジロックやサマソニでも海外アーティストのサポートを行っているサブリンガルサービスの国分勝也氏のインタビュー記事。普段知ることのないイベントの舞台裏について語っています。
日本と欧米のライブハウスの違い
日本と海外のライブハウスはどう違う? セキュリティ、ドリンク、未成年対応などの最新事情 | Real Sound
SXSWのときの話なんですが、ライブハウスというよりバーにステージというスタイルは気軽に楽しめて良いなと思っていました。
こうした海外事情を見て、日本のライブハウスでも取り入れるべき点は多数あると思う。日本のライブハウスは世界に誇れる素晴らしさを持っている。アンプやドラムセットなどの機材があらかじめ設備されているのは世界でも稀だ。音響設備やミキサーの能力も平均的に高いので、海外から来るアーティスト達が日本のライブハウスの素晴らしさをよく話している。
ライブハウスとは自由な空間だ。日頃の煩わしさから抜け出し楽しめるライブハウスは、夢のような場所。海外の良い部分を取り入れ、日本独自のライブハウス文化をより高めて行くことにより、世界に誇れる音楽文化が出来るのではないだろうか?
Real Sound
観客も主役のフェスティバル
CD買わない若者、なぜフェスにいくのか クリエイター 小橋賢児(4)| 日本経済新聞
ULTRA JAPANのディレクターを務める小橋賢児による記事。ただのウルトラ紹介じゃねえかとは思いつつも、フェスの熱量を可視化し共有から共感へという部分は本当におっしゃる通り。
これからの音楽マーケティング
なぜ日本では「音楽マーケティング」が語られてこなかったのか? | CINRA
マーケティングとかプロモーションと言うだけで拒否反応示す人って昔なんかあったんですかね?だいたいミュージシャンじゃなくてリスナーだし。
高野:「マーケティング」と言うとビジネスライクに聞こえるし、音楽をドライに扱っている印象を受けるかもしれないですけど、決してそんなことはないと思っています。「マーケティング」は普段から、みんながやってるものなんです。たとえば路上ライブをやってチラシを配るのもマーケティングですし、日本にも、ちゃんとマーケターとしての戦略を持って活動しているミュージシャンは沢山いらっしゃいます。周りのスタッフの方々含めて。「マーケティング」って、シンプルに言えば、素晴らしいものを届ける仕組みと仕掛けということなんです。
スマートフォンでラジオ
20代に”スマホでラジオ”が急増中! 在京ラジオ5社が調査 | マイナビニュース
在京ラジオ5社(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、J-WAVE)が、スマートデバイスでラジオを聴く若者のライフスタイルやラジオに対する意識・実態を把握する目的として20代の男女約1000人にインターネット調査を行い、その結果を報告しました。ラジオ離れはよく語られますが、スマートフォンアプリでラジオを聴くことで、むしろラジオとの距離は近くなったようです。
DTMer、並木優のインタビュー
DTMが趣味! Cubaseを使いこなす、美しすぎるAV女優:並木優さん ロング・インタビュー | ICON
並木優がDTMとDJにのめり込んだワケ「いつも音楽のおかげで頑張れる」| Real Sound
2008年にデビューした人気AV女優であり、音楽レーベルMilky Pop Generationに所属しているDTMerでもある、並木優。音楽との関係について語ったICON、Real Soundのインタビュー記事。
音楽業界の向かう先は
音楽業界がいかに終わってるか俺が優しく教えるスレ | キニ速
何されている方なのでしょうか。ざっくり言うと、音源が売れず、既存のビジネスモデルが崩壊しており、次なる手がまだ出てきていないというお話。どんな音楽が主流になるかという問いに対し「すごくメタだけど日常的な文脈の中で会話ができる音楽ね 」と答えているのですが、それは本当にそうで、再びコミュニケーションツールの主流にのれるかどうかはかなり重要だと思います。音楽シーンは今最高に面白いので、お金がバランス良くついてくるようになったら良いですね。
AKBのビジネスモデルに別に文句はなく、レコード産業最後の延命策と思っている。それより、CD売上ランキングをクラックしてしまったことで、ランキング=いま熱い音楽という指標を潰した影響の方がずっと大きい。売上ランキングなんて最早役に立たないものは捨て、新しい指標を打ち出してほしい。
— 丹治吉順 aka 朝P (@tanji_y) 2014, 6月 8
全く同じことをおっしゃっている方が。
上半期のベストアルバムは?
The 50 Best Albums of 2014 So Far | SPIN
20 Best Albums Of 2014 So Far | MOJO
The 50 Best Albums Of 2014 So Far | STEREOGUM
The Best Albums Of 2014 (thus far…) | UNCUT
SPINやSTEREOGUMなどが上半期のベストアルバムを公開。このブログでも近いうちにやろうと思います。
ScHoolboy Qの『Oxymoron』、最近聴いたんだけどかなり良かった。
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