という素朴な疑問。

Googleが音楽ストリーミングサービス「Google Play Music All Access」を開始

Googleが現地時間2013年5月15日、開発者会議「Google I/O 2013」で聴き放題の音楽配信サービス「Google Play All Access」を発表し、アメリカでサービスがスタートしました。

「Google Play All Access」は、AndroidとPCで利用できるサブスクリプションサービス。月額$9.99で、初月無料。6月30日までに登録すると月額$7.99で利用できます。数百万曲が用意されおり、音楽専門エキスパートチームからのオススメ音楽が紹介され、好きな音楽をジャンルから探すこともできます。Listen Nowという機能では楽曲が、自分の音楽ライブラリーに統合されるとのこと。

Google、月額定額の音楽配信サービス「Google Play Music All Access」発表 | マイナビニュース
「ルールのないラジオ」:グーグルが音楽ストリーミング・サーヴィスを開始 | WIRED

動画を見た感じだとインターフェースはなかなか良さそうです。スマートフォンのインターフェースで優劣つけると、Google>Rdio/Deezer>レコチョクBest>KKBOX>Spotify>Sony Music Unlimitedという感じでしょうか。サービスの内容は各社あまり大きな変化はないけれど、GoogleはAndroidというプラットフォームを持っているので強力でしょうね。サムスンはどうするんでしょうか。昨年独自の音楽ストリーミングサービス「Music Hub」を始めましたけど、Googleに撲殺されるんでしょうか。

Apple、音楽ストリーミングサービス開始にむけユニバーサルと合意か

海外の最新音楽テクノロジーについて詳しいブログ、All Digital Musicによれば、Appleとユニバーサルミュージックが、噂されるAppleの音楽ストリーミングサービス「iRadio」のライセンス契約で合意に至ったとか。サービス名はまだ不明ですが、iRadioという捻りのない名称が予想されているようですね。まぁ日本はどうせないんですけどね。

で案の定ソニーが渋っているとか。音楽ビジネスって難しいですね。
アップルのiRadio、ソニーミュージックと金額面で交渉難航中?
今夏ローンチという話がありましたが遅れそうですね。お疲れ様です。

フィナンシャル・タイムズによれば、Appleはストリーミングサービスを開始するにあたって、ストリーミング再生100回に付き6セントのロイヤリティ料をレコード会社に支払う内容を提案していました。しかしその後Pandora Radioと同額になる12.5セントに引き上げたと言われています。ユニバーサルミュージックが12.5セントで契約に合意したかは不明です。

Appleは2012年度のiTunes音楽ダウンロードからの売上は43億ドルとなりました。その内34億ドルがレコード会社に支払われています。音楽業界の中にはiRadioへの将来的な期待が大きいことから、AppleはPandoraや他社よりも多くのロイヤリティを支払うべきという考えの経営者もいるそうです。

iRadioの動向に詳しい情報ソースによれば、Appleは3つの収益源をレコード会社に提案しているそうです。一つ目は、ストリーミング再生ごとのロイヤリティ、二つ目はiRadioの広告のレベニューシェア、三つ目は契約に際して支払う最低保証金。

出典:All Digital Music

とのことです。どういうモデルになるのか分かりませんが、広告はありそうですね。

ストリーミングサービス戦国時代へ

今回スタートしたGoogle Play Music All Access、ストリーミングサービスの雄Spotifyと競合するRdioとDeezer、MicrosoftのXbox MusicやサムスンのMusic Hub、台湾発のKKBOX………このあたりがメジャーでしょうか?ちなみにSpotifyの有料会員は600万人、Deezerは400万。Rdioは知らん。この辺りを上手く組み合わせてTwitter #musicが横を走りぬけ、2億人のユーザーをかかえるPandora Radioが赤字でトップを走り、iTunesという巨大プラットフォームをもつAppleがチート参戦してストリーミング戦国時代幕開け、後方で人知れずSony Music Unlimitedが沈没していく図が想像できますね。Androidウォークマンと共に。

Spotifyと競合するサブスクリプション型音楽ストリーミングサービス「Deezer」、有料会員数が400万人を突破
Rdio vs. Spotify for Streaming Music
Rdio Needs More Users, Hopes Going Free On Web & Desktop Will Help
Dear Rdio: I Like You. Please Don’t Die.

http://www.spotify.com/int/

で、ほとんどの海外勢は日本を完全スルーしておりまして、今年になってようやく日本に入ってくるとかこないとか。国内勢のほうは言いますと、昨年6月Sony Music Unlimitedがスタート、フェイスがインターネットラジオサービスFaRaoを2013年1月にスタート、エイベックス・エンタテインメントとSoftBankがUULAを2月にスタート、レコチョクBestが3月にスタート、docomoが4月にdミュージックに月額コース追加、急死したLISMOに変わりKKBOXブランドとして今年6月にスタート予定、3月にGroovyをリリースしたDeNAが謎の角度から突入してくるってな感じです。Groovyはストリーミングですが、聴き放題ではなく聴きたい分だけ聴取する形。基本はミュージックプレイヤーアプリです。まぁイケる気がしません。

ちなみにdocomoは2012年の7月からスマートフォン向けの定額制音楽配信サービス「dヒッツTM powered by レコチョク」というのをやっておりまして、報道発表資料によりますと会員数が100万人を越えたようでございます。

RdioとSpotifyが今年にも日本市場に参戦するという話ですが、くるくる詐欺なので実際のところ分かりません。くるなら駆逐してやる的なテンションでくると思うので楽しみです。自前でサービス持っているところは楽曲提供に渋ってるようですが、勝ち馬に乗って行こう。ね。形は違えど音楽サービスを作っている身としてはAPIを公開しているところが正義です。よろしくお願いします。

月額980円で聴き放題って魅力的ですか?

この手の聴き放題サービスはだいたい海外では月額$9.99、日本だと月額980円になります。ひとくくりにはできませんが。ついでに日本だとフリーミアムモデルが消え去る模様です。KKBOXは海外ではフリープランもありますが、日本展開を開始する6月の時点でフリープランはないらしいです。きっとSpotifyのフリープランもなかったことになるでしょう。ありがとうございます。

31 キジトラ(関西・北陸) :2013/05/16(木) 13:45:05.31 ID:s6osWU6mO
月に1000円も音楽に使わないよ

62 アフリカゴールデンキャット(富山県) :2013/05/16(木) 15:00:20.76 ID:49xk6Zqb0
>>31
一月に1000円以上掛けないなら無用のサービスだよな

出典:アルファルファモザイク

はい。そうですね。そもそも使おうと思いません。しかもフリープランもないので近づくことはないでしょう。自分は月に1500円以上は確実に使うので「安い!」と思うわけですが、そう思う人はどれくらいいるんでしょうね。自分にとってもとっても魅力的なサービスなのですが。TSUTAYAで5枚1,000円とかやってますけども、それで借りるならストリーミングで良いかなという感じですな。置き場所とお金さえあればいくらでもフィジカルで買いますけども。あと一番面倒くさいのはリッピングですね。

21 アンデスネコ(福岡県) :2013/05/16(木) 13:36:01.48 ID:dLk0JW1e0
CD購入/レンタル → PC → スマホ/携帯オーディオ

これでいいと思う。

22 キジトラ(関東地方) :2013/05/16(木) 13:36:36.15 ID:kFEUh7X4O
リスト作ってストリーミング?
端末にDL出来ないと電池厳しくない?

23 ユキヒョウ(千葉県) :2013/05/16(木) 13:38:04.69 ID:937pLFqV0
たぶん日本だけやらないと思う(´・ω:;.:…

24 ジャガーネコ(庭) :2013/05/16(木) 13:40:54.13 ID:HHrJ2Cm6P
ポッドキャストっていまいち流行らないね

26 ジャガーネコ(家) :2013/05/16(木) 13:40:58.98 ID:getMzRByP
PCやタブレットなら分るがスマホじゃ・・・電池が

出典:アルファルファモザイク

全然伝わってないですよ!レコチョクさん!KDDIさん!頑張って!真面目な話、キャッシュしてオフラインでも聴けるというはもっと訴えたほうが良いでしょう。バッテリーのもちも結構大事ですよね。どうなんですかね、バッテリー。そんなに変わらなくね?わたしiPhone4SなんでLTE体験してませんけど、ストリーミングサービス使う時に全然ストレスないなら良いですね。東京の地下鉄もネットつながるようになりましたし、ネット環境がないところで聴く機会というのもなかなかない気がしますけどLTE圏外になるとムカつきそうだね。3Gだとストレス溜まります。

いま、音楽だけでなくゲームなどを始めとしたエンタテインメントは生活者の可処分時間の取り合いゲームをしている。生活者の時間を頂くことは現在、何よりも難しい。

その中で音楽に特化した音楽サービスが音楽好きを除いて、そこに時間を割くことは可能性としてはかなり低い。

出典:THE GREAT ESCAPE

意外と音楽好きも知らない感じがします。実際使ってみたらあれがないこれがないとなりますね。

スマホで音楽聴いてる人いっぱいいるから、可能性はあるという話もありますけど、それなら無料のラジオアプリあるじゃん!YouTube垂れ流しアプリで良いじゃん、ってなりそうですけどどうやって使ってもらうのでしょうか。

そういえばゼゼヒヒにトピックがありましたよ、みなさん。
国内でも続々スタート。音楽サブスクリプションサービス、使ってる?

zzhh

みんなが使ってないから自分も使わないというのはあると思いますが。勝手にコメントに答えますと、Twitter #musicはRdioかSpotify使ってないとフル試聴できないですが、新しい音楽に出会う場としてはイケてます。ストリーミングサービスでも歌詞が表示されるものが多いです。Sony Music Unlimitedに関してはその認識が普通です。JASRACに関しては誤解が突っ走ってますが、それは彼らの伝え方が斜め下を爆走しているからです。

個人的にはどこかひとつのサービスが全部網羅してインターフェースもクール!という状態になると楽です。いちファンとして。聴いている楽曲やプレイリストをシェアしたときそのサービスを使っていないと聴けないというのと、ここにはコレがあるけど、あっちにはないとなるとムカつくので。ユーザーの奪い合いになった時に、ユーザーが損をすることのないようにしてくれ。そのへんは1・2年したら結果がでるんだと思います。

どうでも良いですけどこういう話題は日本の音楽メディアは全然触れないですね。飯の種に関わってくると思うのですが。

exfm

ウェブ系のメディアで月一くらいで記事がかかれるexfmというサービスがあります。

exfmは無料で聴き放題のストリーミングサービスです。BandcampやSoundCloudやMP3がアップされたブログなど、既にネット上にある音源を引っ張ってきてます。Twitter、Facebook、Tumblr、Last.fmとも連携してソーシャルソーシャルで今時な感じです。exfmは限りなく黒に近いグレーのGroovesharkとは違い既に他サイトにアップされたものなので、私は悪くないという感じなんでしょうかね。問題があれば報告してね、と。

Grooveshark CEO: ‘I’m Broke’
Groovesharkさんポジティブに頑張ってるそうですよ。

で、このexfmがなかなか便利でして。スマートフォンアプリもあって正直これで事足りるんじゃねという疑惑もあります。

exfm

似たサービスでWhydSongdropというのがあります。両者とも閲覧しているページにある楽曲をサービス上に保存できます。YouTubeからでもSoundCloudからでもブックマークレットですぐに保存出来ます。音楽版Pinterestですね。

使いやすさとおしゃれ具合的にSongdropのほうが良いですね。たまにDropできないtumblrブログがあるのでSongdropさんどうにかしてください。今作ってるサイトで使いたいんです。音楽ブログ集約してるので、各ブログで紹介された楽曲を埋め込みたいねん(いつまで作ってるんだという話ですが、もう少ししたら皆様にご連絡差し上げます。その際はよろしくお願いします)。

MySpaceってどうなりましたか

Myspace
MySpaceリニューアルオープンしたんですよ。たしか1月に。これにもラジオ機能があるんです。ストリーミング。2・3回くらい開いて近づいてません。グラフィカルなインターフェースは一見クールなようで実際使うとなると非常に使いづらい仕上がりになっております。

FacebookとSpotifyのイイトコどりみたいな感じなんですが、どっちつかずで中途半端かもしれません。日常のコミュニケーションならTwitter・Facebookで良いし、音楽聴くなら専用サービスでいいです。MySpaceの株主にもなったJustin Tinmberlakeを代替的にフィーチャーしたものの、彼のフォロワーは12万人。滑ったんじゃね?

新しい音楽を発掘する場も今ではBandcamp/SoundCloudに移ってきてますので、アーティストとしても特に使うメリットはないと思われます。Bandcamp/SoundCloud→音楽ブログ→音楽メディアという新たな生態系が出来上がってきている感じがします。

となると音楽SNS作っているわたくしどもは戦わずして負けるのかという話になりますが、もっとコアにすればいけるんじゃねと思ってます。イケなくてもとりあえずやらないとダメなのかどうかも分かりませんので挑戦したいと思います。市場がないなら作りゃ良いんです。と言ってもビジネスというより自分の興味関心なのですが。

MySpaceをおれにくれ。

結論

まぁでもあれですよ。日本では20代男性のラジオ聴取率、上昇中という話なので、ストリーミングサービスをやるなら状況は良いんじゃないでしょうか。この調査によると20代男性のラジオ聴取率は上昇を続けています。ラジオ接触者1人1日あたりの聴取時間量についても、2012年4月の調査と比べて65分→99分と34分増加しています。そもそも音楽に関心をもってもらうことが重要という話でも書きましたけど、じゃあ具体的にどうやって使ってもらうのか、と。
videoresearch
via PR TIMES

海外では発売前のアルバムをいっそフル視聴させることで、セールスを上げようぜという流れになってきていますね。SoundCloudでプライベート公開にして配信するっていうのも最近よく見ます。iTunesもリリース前にフルストリーミングする試みを始めましたよね。David BowieやDaft Punkがまさにそれでした。
Pandora launches ‘Premieres,’ will stream albums before they go on sale
米国最大のネットラジオPandora、リリース前のアルバムが限定視聴できる新機能「Pandora Premieres」を開始

で、インターネットラジオの雄、Pandra Radioが”Pandora Premieres”という新しいプレイリストを作るみたいですよ。

“Pandora Premieres”ではリリース前のアルバムをフル視聴でき、ちゃんと自分で聴きたい曲を選べる点でiTunesとは違うよ、と。似たようなことはPitchforkがやってますね。PitchforkのAdvanceがまんまそんな感じです。たしかリリース前日までフルストリーミング可能でした。

すでに有名なアーティストなら音源以外で十分稼ぐことはできそうですし、なんだかんだいって音源も売れちゃいますしストリーミングのロイヤリティも入ります。じゃあインディーはどうなんだ、ということになりますけども。自分がミュージシャンだったらフルアルバムではなくいくつかの楽曲をストリーミングサービスで配信して、誰か気に入ってくれてフルアルバム買ってくれたら良いな、という感じでしょうか。Pitchforkのようにメディアの力が大きいならフルで配信しても良いですね。無名のアーティストにとってストリーミングサービスのロイヤリティなんて微々たるもんなんで、完全にプロモーションと割り切るのが良いのではないでしょうか。その時にウェブサイトやiTunesへの導線がないとスルーされそうなんで、導線はしっかりと作りたいですね。別にお金稼ぐことは悪いことでも何でもないし、食っていくならいろいろ考えないといけないですよね。

リスナーとしてはお金さえあれば音楽にはいくらでも払いたいと思います。個人的にもフルストリーミングで聴いて買うことも多くなりました。すでに知っているアーティストの場合、あえて聴かないで買いますね。音楽好きが増えて、もっと自分の好きを語れるようになればなんでも良いです。

まぁそんなことはどうでも良いので、möscow çlubのクラウドファンディングが達成できてハッピーというのと、LAのインディーポップバンドWALLAの“Nature”が結構夏っぽくて良い感じです。

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